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FXにおける購買力平価とは・・・

FX相場を動かす要因は、対象2カ国の通貨に関する市場の需給ですが、さらにもう一歩踏み込んで、その行き着く先としてFx相場がいかなる水準に均衡していくのかに焦点をあててみましょう。

ファンダメンタル(経済的な基礎的条件)からしかるべき水準として、FX相場の理論値はどのように推定できるのでしょうか?

ここでは、その点に関するG・カッセル(1866 - 1945年)の“購買力平価説”(1921年)を紹介します。

スウェーデンの経済学者であるカッセルは、2カ国に普及している商品に関する両国の消費者の購買力に基づき、FX相場が決定すると唱えました。

完全な自由貿易で、かつ規制のないFX市場を前提とすると、同一商品が2カ国で同一価格となります。実質的にいわゆる“一物一価”の水準となるように、2カ国の通貨を対象とするFx相場が均衡していく・・・というのが彼の考え方です。

たとえば今から5年前の時点において、世界的なフードチェーン店の定番メニューが、米国では1米ドル・日本では100円だったとしましょう。

両メニューともに全く同じ味、同じ量のメニューで、かつ一物一価が前提なので、当時のFX相場の理論値は「1米ドル=100円」と計算できます。これを“絶対的購買力平価”と言います。

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わかりやすいように、5年前の実際の為替相場も理論値通り(1米ドル=100円)だったとして、それを前提に現在のFX相場の理論値を進めていきます。

5年経過した現在の理論値は、5年前のFX相場(1米ドル=100円)に両国の物価水準の変化を加味して求めることができます。

この5年間において、米国では10%のインフレが進んだのに対し、日本は5%のデフレ(負のインフレ)が進行したとしましょう。物価変動の結果、国際的フードチェーン店の定番メニューの現在価格の理論値はそれぞれ、

米国:1.1米ドル(=1×(1+0.10))
日本:95円  (=100×(1-0.05))

と推定できます。両国間での一物一価が現在変わらないことを前提に、両価格を等しくするFX相場が現在の理論値です。すなわち、

1.1米ドル=95円
↓ 両辺を1.1で割る
1米ドル=86.36円

と現在の理論値(1米ドル=86.36円)が計算できます。このように為替の理論値と市場価格とが概ね等しく購買力平価が成立していたと推定される時点(5年前)から以後は、両国の物価指数の変化に基づきファンダメンタルを反映したしかるべきFX相場の水準を推定できます。

これを“相対的購買力平価”といいます。

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以上が購買力平価説の考え方で、長期的なFX相場を予測するのによく活用されています。

実際には、その前提となる“一物一価”の関係は、2カ国間で必ずしも常には成立しているとは考えづらいです。企業は国ごとに消費者の需要をにらみながら販売価格を設定していることに加え、国内製品の保護や外国製品への関税障壁により完全な自由貿易ではないのが通常だからです。

とはいえ、貿易や投資の実務にあたって今後のFX相場を予測するうえで、購買力平価に基づく理論値を把握しておくことは少なからず参考になります。

新聞や雑誌の経済記事等で、時々チェックすると良いでしょう。